弥生中期から平安までの住居跡一九二軒を検出した。栗林式以前の弥生中期前半の住居跡と、人骨・副葬品をともなう木棺墓群はとくに注目される(市埋文一八)。この時期の遺構は住居跡一八軒、木棺墓二五基、土坑墓四基などである。木棺は幅約五〇センチメートル、長さ一五〇センチメートル、深さ約六〇センチメートルで、遺体は仰向けで膝(ひざ)を立てた状態で埋葬したらしい。木棺墓の弥生人骨は保存状態がよく、一部の人骨は歯の大きさや形から、農耕文化を日本にもってきた渡来系弥生人であることが明らかとなった。遺物には沈線文や縄文、条痕文をほどこす壺(つぼ)・甕形(かめがた)土器などのほか、打製・磨製石鏃、磨製石包丁、管玉、ガラス小玉などがある。