塩崎村でおこなわれる年中行事には、正月十五日のどんど焼き・お日待ち、五月二日~三日の八十八夜祭り、五月十五日の衣ぎぬ、八月一日の石の戸、八月七日の七夕祭り、八月十三日~十六日のお盆、春秋のお祭りがあり、集落ごとにおこなわれるものには祇園(ぎおん)日待ち、春祈祷(きとう)、彼岸入り、地蔵祭り、おかのえの年取り、大黒さん、お念仏の年取りなどがある。
三十三灯籠(どうろう)は八月九日の夜、長谷観音へ山崎集落から三十三灯籠(市指定)が奉納される。これは雨乞い祭りである。享保(きょうほう)(一七一六~三六)のころ大干ばつの夏大雨が降り、その感謝の念から山崎全戸の三三軒が提灯をつけて長谷観音に参詣したのが始まりという。天保(てんぽう)十一年(一八四〇)には花火をあげている。九日午後公民館に集まり、心棒木一〇メートル七七センチメートルに横棒四本を結びつけ、周囲を七夕の竹で囲み舟形をつくり、これを九時ごろ引っ張って旧道の上町・長谷寺大門をすすみ、仁王門から中の石段を上かって一休み、その後一気に駆けのぼって広場に横たえる。ここで三三の灯籠に点火してたてる。長谷太神楽も奉納される。終わると心棒を押し倒し一気に駆けくだる。