段ノ原 光林寺の山門に通じる長さ約三〇〇メートルの参道の両側に、慶長年間(一五九六~一六一五)に植えたという赤松の大木が並んでいる。昭和十八年の松並木の調査では、総本数一二一本、うち大木八〇本(目通り周囲二・三~二・七メートル、樹高二七メートル)、小木四一本(目通り周囲〇・九メートル、樹高一八メートル)で、老樹がうっそうと茂っていたという。太平洋戦争中は供出をせまられたが、裏山の木を供出して並木松の伐採を免れたという。戦後は台風や大雪のため倒れたが、県内でも有数の並木景観として、昭和四十二年十一月一日市天然記念物に指定された。しかし、当時約七〇本ほどあった並木はマツクイムシの被害のため、伐採がつづき、二八本にまで減少してしまった。市教育委員会は平成十二年(二〇〇〇)十二月一日「松並木としての景観が消失した」とし、市天然記念物指定を解除した。