川柳地区の石造文化財は『長野市の石造文化財』『長野県石碑目録』によれば一三九基ある。一番多いのは石祠(いしほこら)で三六、ついで灯籠(とうろう)三五、筆塚・算塚一五があり、庚申塔(こうしんとう)一二、道祖神一〇、地蔵八、記念碑七、六地蔵六、馬頭観音五などがある。庚申塔の一番古いのは元禄三庚午(かのえうま)年(一六九〇)で二ッ柳神社にある。道祖神は文字碑で年号がない。巡拝塔は享和(きょうわ)三年(一八〇三)で上石川橋のたもとにあり、同行者三人、奉納百番札所(ふだしょ)とある。筆塚は文化十一年(一八一四)中条の春日嘉寛、石祠では元禄三年常光寺の流れ造りのものが一番古い。徳本(とくほん)は文化十三年天用寺に滞在した。同十五年徳本筆の「南無阿弥陀仏」の碑を上石川の道端に建立した。