ヤショウマとミサヤマ

165 ~ 165

ヤショウマは旧暦二月十五日の釈迦(しゃか)の命日につくる。真蔵寺や常光寺で檀家から米を集めて粉をひき、ヤショウマをつくり、釈迦涅槃(ねはん)の掛け軸をかけ、村人が参詣にいってヤショウマをもらって帰った。各戸でもつくり、よその家とも交換した。四月八日は花祭り、大当では地蔵堂(公民館)でタライのなかに釈迦像を安置し、柄杓(ひしゃく)で甘茶をかける。終戦直後までは真蔵寺と常光寺で甘茶を釈迦像にかけていた。上石川では八月十四、十五日公民館の庭で盆踊り、十六日はカラオケ大会を開いている。ミサヤマは旧暦七月二十七日を中心に諏訪大社でおこなわれているが、川柳では八月二十七日おこなった。ミサヤマがくれば草箒(くさぼうき)をとってもよい。またミサヤマがくれば生ねぎの種をまいてもよいといわれ、農作業の指針にもなっていた。