富部御厨

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荘園が発達してくると、地区は富部御厨(とべみくりや)に属していたものと考えられる。杵淵地区が富部御厨に属していたことは、小諸市の釈尊寺の大般若経の奥書に「富部御厨神明社右筆(ゆうひつ)実秀 元亨(げんこう)元年(一三二一)大才辛酉(たいさいしんゆう)十一月廿八日 於信濃国更級郡富部御厠杵淵郷書写畢(おわんぬ)」という記載があるのではっきりしている。

 富部御厨は川中島町御厨地区・東福寺地区・西寺尾地区・川中島の原地区にかけての地域であって、岡の富部御厨岡神明宮はその神庫であったと考えられている。