その他の石造文化財

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『長野市の石造文化財』によると、西寺尾地区には庚申塔(こうしんとう)・道祖神(どうそじん)・地蔵尊・五輪塔(ごりんとう)など合計九七基の石造文化財がある。もっとも多いのは庚申塔で一五基を数える。延宝三年(一六七五)建立の岡神明神社境内の庚申塔(宝塔形)をのぞくと、宝暦年代(一七五一~六四)以後の建立である。石仏としては珍しい虚空蔵菩薩(こくぞうぼさつ)(宝暦十一年)が、典廐寺入口の信号機の西の路傍(ろぼう)にある。虚空蔵菩薩の文字が刻まれている入母屋型(いりもやがた)の祠(ほこら)のなかに安置されているが、菩薩像の摩耗がはげしい。典廐寺庫裏(くり)の東北隅に福の神がある。高さ七〇センチメートル、表面に「日月 星辰 巨旦天王精魂福神也」と記してある。鬼門に立てて招福を願うものといわれる珍しい石像である。