サワラとヒヨクヒバのキメラ

269 ~ 269

山布施 昭和五十五年(一九八〇)六月二日市天然記念物指定。これは明治の中ごろ町田家でヒヨクヒバとして庭に植えたうちの一本である。樹高約六メートルのところで幹が切られ、そこから二本の枝に分かれ、いまは一〇メートル以上に伸びている。地上一・九メートルまでの横枝はすべてヒヨクヒバで、これより上に出る枝はすべてサワラに変わってぃる。いわゆる枝変わりによる先祖返りという珍しい現象である。幹はヒヨクヒバとサワラの境目がわからないほどなめらかであるが、上部のサワラが勢いよく枝をのばしている。