照泉寺 真言宗 上有旅 ①本尊 大日如来(だいにちにょらい) ②山号 月光(がっこう)山 ③由緒 専照寺(信更町赤田)の末寺。弘仁(こうにん)年間(八一〇~八二四)弘法大師が大日方山に正仙寺を設けたという。永禄四年(一五六一)広慶が中屋敷に移し照泉寺と改める。弘化四年(一八四七)善光寺地震で堂宇が倒壊し、文久三年(一八六三)哲賢が来山し明治五年(一八七二)本堂を建設、同七年に稱平(しょうへい)学校として使用する。戦後はほとんど無住となり、昭和三十四年(一九五九)五月宝蔵庫と石像物を残し、公民館と兼ねて近くへ移転し保育園にも貸与した。
長年寺 曹洞宗 犬石 ①本尊 阿弥陀(あみだ)如来 ②山号 万松山 ③由緒 群馬県北群馬郡子持村白井(しろい)の宗林寺の末寺、はじめ有旅の道平(どうだいら)にあったという。寛文年間(一六六一~七三)現在地に移り、玄峯院(篠ノ井岡田)の末寺となった。境内には本堂・庫裏・宝蔵庫・薬師堂があった。戦後無住がつづき昭和四十一年(一九六六)ごろ本堂の一部と薬師堂を残し取りこわした。
法輪寺 曹洞宗 青池 ①本尊 釈迦(しゃか)如来 ②山号 仏門山 ③由緒 玄峯院(篠ノ井岡田)の末寺。青池の横手にあったが、天保年間(一八三〇~四四)現在地に移転した。開山は元禄四年(二六九一)門堯(もんきょう)、中興は黙禅、開基は玄徹(げんてつ)、中興開基は舜鉄(しゅんてつ)という。明治十八年(一八八五)から本堂を青池学校・信里簡易小学校・信里尋常小学校に貸与。戦後も保育所に貸与。山門は平成四年(一九九二)安隆(あんりゅう)が造営した。
延命寺 曹洞宗 山布施 ①本尊 地蔵菩薩 ②山号 長久山 ③由緒 大安寺(七二会)の末寺。布施某が創立、地蔵庵と号した。寛政五年(一七九三)祖廊開山となる。明治七年(一八七四)励衆学校に貸与した。戦後無住がつづき平成六年(一九九四)ころ取りこわした。本尊は大安寺に安置されている。
三宝寺荒神堂 浄土宗 村山 ①本尊 三宝大荒神 子安大荒神 ②山号 子安山 ③由緒 「村山の荒神さん」といわれ厄よけ・安産守護の寺として名高い。本尊は村上義清の祈願仏と伝える。三宝大荒神は義清正室の難産を助けて安産させ、夜泣きの子を女身の姿となって授乳し生命を救ったという。子安大荒神は天文(てんぶん)十二年(一五四三)義清が報恩のため造ったという。甲越の戦いで義清は神仏を蓮香寺(川中島町南原)に預け、蓮香寺も戦火を逃れ当地に移った。のち南原に移ってから三宝寺に荒神仏を安置し現在にいたった。本堂は嘉永四年(一八五一)満海のとき建てた。明治七年(一八七四)から一部を協同学校として貸与した。境内に徳本の名号碑と銘木「衣掛の桜」がある。安産と子の成長を祈願する参詣者が多く、お腹帯の布色で出産の男女の判別がつくという。