有旅大池と芝池

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有旅大池は篠井(ささい)池ともいう。貯水量六万立方メートル。信里地区最大の溜池である。築造年代は不明。天文(てんぶん)・永禄年間(一五三二~七〇)武田信玄が改修し、文化年間(一八〇四~一八)にも松代藩の補助で改修したという。堰は北堰と南堰がある。大正十四年(一九二五)五月有旅耕地整理組合は補助池(北溜池・南溜池・中央溜池)の造築に着手、十五年六月竣工(しゅんこう)した。工費一万五〇〇〇円、人夫延べ四五〇〇人という。大池端には「大池補助溜池記念碑」が建てられている。昭和二十七年四月有旅土地改良区を設立、組合員約一二〇人、関係地区有旅・犬石(篠ノ井信里)、柳沢(同布施五明)、新田(同岡田)である。昭和二十六年有旅大池改修。同三十五年用水路延長七五六メートルを三面コンクリート張りに改修。同五十九年北溜池の堤体の盛土、護岸工事などに着工し六十一年完工した。


写真7 有旅大池(篠井池)

 芝池は、受益面積七ヘクタール、組合員若林・遊谷三一軒、老朽化のため昭和五十五~五十九年に改修を施行した。

工費は四五〇〇万円。池端には「再生の池として出発した」という芝池改修記念碑が建っている。