お宮参り

292 ~ 293

子どもが生まれると七日目に「名づけ七夜」といって、半紙に子どもの名前をかいて披露しお祝いをする。また、男の子は生後三二日目、女の子は三三日目に「お宮参り」をする。このとき酒の入った徳利に盃と成長の早いウツギの枝を一五センチメートルぐらいの長さに切って、先を斜めにし、二本そろえて四ッ切りにした半紙をまきつけ、中ほどを紅白の水引きで結んだものをもっていく。これを神社の拝殿の扉に結びつけ、枝の切り口から酒をそそぎ供える。残った徳利の酒は、帰るとき行きあう人や近所の家に寄ってお祝いだといって酒を飲んでもらう。なるべくおおぜいの人に飲んでもらうことがよいとされ、酒はからにして帰らねばならない。また男は墨で、女の子は紅で額に印をチョンとつけてもらい、帰るとお祝いをする。現在は名づけ七夜とお宮参りをいっしょにおこなうことが多い。


写真13 奉納されたウツギの枝(篠井神社)