妻女山の東のふもとから平安時代初期の文様の形式をもつ布目瓦(ぬのめがわら)が出土し、四ッ屋遺跡の第二次調査によって道島(どうじま)廃寺跡と推定される建物跡が発掘された。礎石と考えられる扁平(へんぺい)な自然石が一定間隔に据えられ、八角の堂宇があったと想定されている。この寺院は火災によって焼失し廃絶したらしく、再建のあとはみられないが、一〇世紀ころここに寺院があったことは確かである。後背湿地の条里地割り、自然堤防上の住居跡、妻女山の古墳、道島廃寺跡など典型的な古代の集落の跡がまとまって残っている。