市文化財。竹原集落の東の畑のなかにある石幢(せきどう)であるが、古くから笠仏とよばれた。塔身は高さ一四九・五センチメートルの角柱で笠部はくずれている。四面に阿弥陀(あみだ)・釈迦(しゃか)・薬師・弥勒(みろく)の四仏を彫りこんである。本来西方を向くはずの阿弥陀が北を向くなど方向がずれている。伝承によると、初代松代藩主の信之が、この石憧を柴(しば)の隠居所へ移したところ祟(たた)りがあったのでふたたびここへもどしたという。そのときに方向を間違えたのではないかといわれている。制作年代は鎌倉時代とする説が有力で、また古代からこの地にあった清滝寺に関係のあるものであろうといわれる。