東荒町の百万遍講

430 ~ 430

東荒町の百万遍講は、中の橋の西がわにある「講神様」の前の広場でおこなわれる。十人町・馬場町・荒町・上荒町の人も参加する。六畳ほどの御座(ござ)を敷き、真ん中に小さな机を三つ置き、いっぽうの台に、「奉唱一百万遍之札」と書いたお札と線香を置く。二〇人ほどの人が大きな数珠(じゅず)を繰りながら、「なんまいだぼ(南無阿弥陀仏)」と唱える。数え札の裏に「安政二年」と書かれているので、それ以前からつづいている古い行事である。東条地区には、このほかにも各集落に庚申(こうしん)講・観音講などが残っている。