桑根井の藤沢川西方の畑のなかにある。桑根井には十余基の古墳が点在するが、空塚古墳はこのなかでももっとも大きな円墳で、径一七メートル、高さ三・四メートルの積石塚の古墳である。内部構造は屋根形天井を有する横穴式石室で、石室はほとんど完全で真南に開口している。石室の長さ六・一メートル、玄室の長さ四・二メートル、幅一・四五メートルの長方形で、高さは床面から合掌上部まで二・一メートルある。奥壁は一枚石でふさぎ、この上に一枚石を内傾させて天井にしている。羨道は、長さ一・八メートル、幅一・五メートル、両側の底石上から天井石を内傾させて屋根形としている。羨道閉塞部は破壊されている。副葬品は勾玉(まがたま)、管玉(くだたま)、須恵器坏(すえきつき)が出土したと伝えられているが、詳細は不明である。古墳時代後期に属すると考えられている。昭和四十二年(一九六七)二月二十五日、県史跡に指定された。