鳥打峠の頂上には、浄土宗の僧徳本(とくほん)の名号碑(東寺尾村講中の建立)がある。徳本は文化十三年(一八一六)、河東地区布教のためここを通過し、碑の開眼供養(かいげんくよう)をした。布教日誌「摂化(せっけ)日鑑」には、「大群衆が集まった」と記録されている。峠の上にはほかに、正徳(しょうとく)四年(一七一四)の地蔵菩薩(ぼさつ)像・法華供養塔・庚申塔・馬頭観音像などがある。峠の東の登り口には茶屋があり、等身大の石地蔵があって茶地蔵とよばれていた。享和(きょうわ)三年(一八〇三)、中町紫之一の建立で、伊那の石工の作。現在は禅福寺へ移されている。