一 遺跡の分布と発掘

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 西条地区の遺跡は、縄文・弥生時代から古墳時代にかけてのものが多く存在する。まずは、高地性遺跡群である。高遠山の北斜面に発達する支尾根の舌端部(標高六五〇メートル)にある稲葉遺跡群と、この稲葉遺跡群と一谷をへだてた東側にある宮ノ平遺跡群で、いずれも縄文時代の遺跡群である。その二は、同地区を北流する神田川流域に、岬状に突きだす山麓(さんろく)の尾根にみられる舞鶴山古墳群、また、同川の沖積氾濫原(ちゅうせきはんらんげん)の微高地にあったとされる中村神社遺跡、松代複合扇状地面にみられる中村遺跡などである。西条地区内には古墳が九基あり、その内訳は積石塚古墳三基、土石混合墳四基、土墳一基、その他一基である。