稲葉遺跡

527 ~ 527

高遠山の北斜面の稲葉にある。同地が太平洋戦争中および敗戦直後に開墾・開拓がおこなわれたおり、遺物・遺跡が発見された。この遺跡からは、磨製石斧(せきふ)を生産するときに使用されたとされる特殊磨石鋸石器類、土器には押型文系土器、撚糸文系土器、花積下層式の深鉢形土器や五領ヶ台式土器などが出土している。これらは、縄文時代の早期から中期にかけての遺物である。また、平安時代の竪穴(たてあな)式住居跡もあり、同住居跡から同時代に属する土師器(はじき)、灰釉(かいゆう)陶器や鉄製品などが出土している。