南原の市神祭

591 ~ 592

例年一月十一日に南原の世茂井(よもい)神社境内にある市大神の石碑の前で市神祭がおこなわれる。当日朝、氏子や市神講の人びとは、しめ飾りをした市大神の前に神棚をこしらえ、そこへ米・リンゴ・ミカン・人参(にんじん)・大根・鮭・お神酒(みき)などを供え、神主が祝詞(のりと)をあげてお祓(はら)いをする。参列者の代表が玉串(たまぐし)をささげ、終わりに一同が柏手(かしわで)をうって祭事は一五分ほどで終了する。その後、お種銭などの事務引き継ぎがあり、参会者によって拝殿で直会(なおらい)がおこなわれる。

 今も昔ながらに市神祭が引き継がれておこなわれているのは、市内でも珍しいことである。


写真9 市神祭 神主の祝詞