県天然記念物に指定されている「真島のクワ」は、真島町中真島の民家の裏庭にある。土地の人びとから「源八クワ」とよばれ、所有者中沢源嘉氏の四代前の源八という人が植えたものだという。指定の桑は根元から三本の枝に分かれ、そのうち細い二本はすでに弱っているが、主幹は旺盛である。高さ約八メートル、根回り三・八四メートルで、樹齢はおよそ二六〇年と推定される。県下でもっとも大きい桑の木は、下伊那郡泰阜(やすおか)村にある高さ一二・三三メートル・太さ四・八五メートルのもので、真島の桑はこれにつぐ大木である。昭和三十七年(一九六二)県天然記念物に指定された。