一 用水の開発と保全

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 信田地区は河川と溜池によって灌漑(かんがい)され個人溜池も多い。共有溜池には宮浦の池・新池・瀬原大池・瀬原上池・小滝の池・馬頭池のほか、たくさんある。水系別をみると、聖(ひじり)川水系は小田原・大森・小日向(こびなた)・中組・日向・平林・一致・札木・戸口・宮ノ下・西山田・東山田。高野川は高野・灰原・三水。主に池水を田用水に用いた地籍は東松山・西松山・本郷・境組・原市場・浅野・氷熊・灰原・軽井沢である。軽井沢や小田原では干ばつはなかったが、田野口から酒樽(さかだる)をもって小田原へ「水を二〇時間くれろ」などとお願いにおよぶことがあった。