小山田池は赤田地籍にあって、小山田池水利組合が管理している。灌漑面積七五ヘクタール、堤高九・九メートル・堤長一九〇メートル、満水面積三万四〇〇〇平方メートル、有効貯水量一一万五〇〇〇立方メートルである。
元和(げんな)三年(一六一七)石川・二ッ柳村と塩崎村とが、水争いをした。そのとき塩崎村の一人が死亡した。元和九年藩許をうけ、石川・二ッ柳・赤田の三ヵ村組合は、面積一ヘクタールの小山田池を築造した。夏の渇水期には石川・二ッ柳・塩崎の灌漑用水となる。正保(しょうほう)二年(一六四五)・宝永七年(一七一〇)・正徳(しょうとく)五年(一七一五)・享保(きょうほう)元年(一七一六)・寛延(かんえん)元年(一七四八)・文政二年(一八一九)と藩助成の拡張工事で、四ヘクタールとなった。大正八年(一九一九)には四・六五ヘクタールに、昭和六十二年(一九八七)にも県・郡の補助をうけて拡張した。赤田周辺には、小山田池のほか数個の溜池と、不動・花水・小滝・富士塚などの清水がある。富士塚清水は、秋の彼岸から春の彼岸のあいだ小山田池に貯水して、池下の約一ヘクタールに灌漑されている。南斜面約七・五ヘクタールは富士塚清水から直接灌漑されてきた。