一 立地

896 ~ 896

 更府地区は長野市の南西部にあって、曲がりくねった犀川(さいがわ)右岸段丘上の斜面に位置する農山村で涌(わく)池・嫁池などの用水池が多い。村境には標高七〇〇メートル内外の山地があり、村内のいたるところに小丘があって、平地はわずかに安庭(やすにわ)地区など犀川沿岸一帯の台地にとどまっている。

 面積一三・五五平方キロメートル、東西六・一キロメートル、南北六・〇キロメートル、更府村のほぼ中心に位置する三水(さみず)と上尾(あげお)のところで、くびれたひょうたん形をしている。東は信里(のぶさと)(篠ノ井有旅(うたび))に、西は信州新町(竹房・水内)に、南は信田(のぶた)地区に、北は犀川をはさんで中条村および七二会の一部に接している。犀川に沿って国道一九号が通り、「信濃の国」にも歌われ、その名も高い久米路(くめじ)橋からは主要地方道長野信州新線が、安庭からは県道安庭篠ノ井線がそれぞれ篠ノ井に通じている。上尾地籍にある更府小学校は更府地区のほぼ中央に位置しており、標高五〇八・〇メートル、北緯三六度三四分四〇秒、東経一三八度三分二八秒である。三水の旧役場跡は長野市の中心から二〇・一キロメートルの位置にある。更府地区の平成七年(一九九五)の農家率は信里・信田についで長野市内第三位と高い。しかし、平成七年更府地区の総農家数は一六一戸、このうち兼業農家数は一二七戸と、約八割である。