あとがき

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 長野市誌の旧市町村史編は、明治二十二年(一八八九)の市制・町村制施行によって成立し、のちに現長野市にふくまれることになった各町村の歴史と地誌を記述する二巻からなり、そのうち一巻は旧市町村史編第八巻旧上水内郡・旧上高井郡として、長野市制百周年の平成九年(一九九七)に発刊した。本巻は第九巻として旧更級郡と旧埴科郡の町村を収めた。

 旧市町村史編のための調査は、これまでにつくられている各市町村史誌類をふまえたうえで、文献・文書の調査を進めるとともに、現地踏査を重ね聞き取り調査をおこなった。調査にあたっては調査協力員の助力を得たほか、多数にのぼる方がたと各機関から写真をふくむ各種資料を提供いただき、また聞き取りなどに協力していただいた。平成五年度の部会で本巻各地区の執筆分担を決定し、第八巻の原稿執筆終了後の平成九年度から本格的に本書の原稿執筆に入った。各地区とも第八巻と共通の節・項立てをおこない、それぞれの素稿を部会で検討しあい、内容では各地区の特徴的な事柄を正確に記録し、表現では具体的に記述し読みやすいものにするように配慮した。それと同時に、素稿を地区の人たちに示し意見をお聞きして書きなおし、また市誌編さん室でも検討してより正確でわかりやすいものにすることにつとめた。さらに記録性と読みやすさのため、各地区ごとに航空写真・要図を載せ、本文中にもページ数のゆるすかぎりの写真を載せた。

 本書の刊行にいたるまでには、調査や資料・写真提供などに快く応じてくださった機関・個人各位をはじめ、調査協力員、その他多数の方がたから協力をいただいた。また、本書の製作にあたっては東京法令出版株式会社の積極的な協力をうけた。あわせて深く謝意を表する。

 長野市誌は、今後さらに平成十六年(二〇〇四)まで継続して発刊する予定である。この大きな修史事業が順調にすすめられるようひろく市民各位のご理解ご協力を切にお願い申しあげるしだいである。

  平成十三年(二〇〇一)二月五日

長野市誌編さん委員長 中村一雄