例言

4 ~ 5

一 長野市誌第十巻民俗編は、長野市域の民俗を、旧市町村当時のことにもわたって記録、記述した。その内容を第一部・第二部の二部構成とした。

一 第一部「長野市域の民俗」は、『長野県史 民俗編』第四巻(北信地方)所収の資料を基礎資料とし、その後調査して得られた資料などを補って、市域の民俗を概観した。

一 第二部「民俗の諸相」は、『長野県史 民俗編』第四巻(北信地方)所収の資料および、その後調査して得られた資料などをもとに、テーマを設定することによって、市域の民俗文化・生活文化の特色を明らかにしようとした。

一 『長野県史 民俗編』に所収の資料の引用については、その出典を一々示さなかった。

一 記述の典拠とした文献は、そのつど文中に示した。

一 読者の便宜のため、長野市の変遷図を例言のあとに入れた。

一 変遷図のつぎに、本巻のためにおこなった長野市関係の聞き取り調査地点名・アンケート調査地点名およびアンケート調査地点図を入れた。

一 文章・用語などについてはつぎの諸点に留意した。

(一) 本文の記述は、原則として常用漢字、現代かなづかいによった。

(二) やむをえず用いた難読または誤読のおそれのある漢字や地名には、適宜ふりがなを付した。

(三) 市域の生活文化・民俗文化の特色をよく示しているいわゆる民俗語彙(ごい)は、原則として片仮名で表記したが、共通語化しているものについては、片仮名を用いなかった。

(四) 動植物名は原則として漢字および平仮名で表記した。ただし、外来種のもので、通例片仮名書きによっているものについては片仮名表記とした。

一 民俗事象の現在における実施状況は、できるだけ文末表現などによって示すことに努めた。ただし、事象によっては確認しがたいものもあり、絶対的なものではない。

一 年号は和暦を用い、適宜( )内に西暦を付した。

一 人名の敬称は、原則として省略した。

一 写真・図・地図には、それぞれ通し番号を付した。

一 本文のあとに、本巻にかかわる民俗編専門部会部員・調査執筆員名簿、執筆分担、話者およびアンケート協力者名簿を記した。また、市誌全体にかかわる平成二年度から同十年度までの、監修者、刊行委員、編さん準備委員、編さん委員、調査協力員、事務局・編さん室職員の各名簿を載せた。

一 巻末に索引を添えた。