飢饉(ききん)をむかえたときの救荒(きゅうこう)食料として、堀之内や瀬原田・上石川・岩野では稗(ひえ)や粟(あわ)、豆を食べた。赤沼ではさつまいもやじゃがいも、上石川ではさつまいもや里芋の茎や葉も食べた。また、野にあるものとしては、葛(くず)やわらびの根、よもぎやあかざ・ふじの葉も食料にした。北屋島ではばらの芽、ととき、すぎなを食べた。このほかに大根葉やひば・藁(わら)の節なども食べた。いっぽう、備荒(びこう)食料としては、粟・稗・米・そば・大麦・小麦・きびや、葉菜類・ほうきの実・大根・葛(くず)・若桑・藁・稲株・柿・あんず・にんじん・芋蔓(いもづる)などが挙げられる。