りんご

114 ~ 115

りんごは早くは明治時代初めから栽培されていたが、広く普及するのはたばこ栽培が下火になってからである。

 りんご栽培は一年中忙しい。一月から三月にかけて剪定(せんてい)をおこなう。同時に、約二週間おきに消毒をする。剪定がすんで、芽が出てくると、切り返しをおこなう。これは木を整える作業で、りんごの木に花が咲くまでにおこなう。五月中旬になり、りんごの木に花が咲くと、花摘みをする。花が多すぎると実が大きくならないためである。そのつぎには受粉をおこなう。受粉が終わって、五月下旬から六月下旬に入るまでに、袋掛けをする。そうして、早生種のいわいだと七月中旬から収穫作業に入り、晩生種のふじでは十月中旬ごろまで収穫作業がつづく。そうして収穫がすむと、来年に備えてりんご畑の土を起こして肥料を入れておく。


写真1-46 りんごの消毒(長沼 平成8年)