その年の盆までに亡くなった人がいる家には、新盆(あらぼん)のお参りに行く。隣り近所のものはふつう十三日の晩などにお参りに行くが、親戚のものは八月に入ると早目に盆提灯などをもって新盆参りにいく。新盆の家ではもらった盆提灯を盆棚の前に飾り、全部に灯を入れてお参りに来てくれる人を迎える。お参りに行くものは、ろうそくや線香、西瓜(すいか)などの果物をもって、「おさみしいお盆でございます」などとあいさつをする。十二(じゅうに)(篠ノ井有旅)ではメシツギに小麦粉を入れ、線香などを添えてもっていったというが、現在ではどこでも金を包んでいく場合が多くなった。