食い初め

268 ~ 268

生後一〇〇日目・一一〇日目・一二〇日目・二一〇日目ころになると、親分や近い親類などをよんで食い初めの祝いをするところが多い。桜枝町ではこどもの膳(ぜん)と椀(わん)を買いととのえ、女の子の膳には針を、男の子の膳には小石をつけて祝い、堀之内では茶碗(ちゃわん)と箸(はし)をそろえた。そして、小豆の飯をつくって産土神と床の間に供え、のちにそれを下げてこどもに一、二粒食べさせた。

 新しく食器を用意して祝うところは各地にあり、古森沢(川中島町)などでは食器を新しく用意しトリアゲバアサンに食べさせてもらったという。また、桐原・松岡などでは御飯をやわらかく煮て食べさせたし、日方では男の子には尾頭付きの魚と御飯を食べさせ、女の子には菓子を食べさせたという。太田では、女の子に大福を食べさせると愛嬌(あいきょう)がよくなるといった。