初婿入り

274 ~ 274

嫁入りの当日の朝、嫁の家で婿のお披露目(ひろめ)がおこなわれることがあった。桜枝町では嫁の友人をよんでトモダチブルマイをした席に婿が出席し、これを婿入りといった。小市(安茂里)でも親元(母の生家)、伯叔父母、父親、兄弟、仲人など十二、三人が付き添って嫁入りの日の午前中に婿入りをした。このような風習も昭和二、三十年代ごろからしだいにおこなわれなくなった。


写真1-102 嫁入りに先立っておこなわれた婿入り(若槻田子 昭和32年)
田中正提供