男は二五歳・四二歳、女は一九歳・三三歳を災いにあいやすい厄年とするところが多い。厄年はこれだけではなく、このほかに男の厄年として東横田では五五歳、北屋島・中川(松代町東条)では六一歳、女の厄年として南長池では四四歳、四ッ屋(川中島町)・中川では四九歳などがそうだとしている。
厄落としのためには酒宴を催したり、上田市別所の北向観音や更埴市の武水別(たけみずわけ)神社などにいって、一年間の無病息災を祈願したりする。前厄、本厄、後厄と三年つづけて参詣するていねいな人もいるが、たいていは本厄の年にお参りするだけである。古森沢(川中島町)では厄年の人が災難にあったときはヤクマケをしたという。
また、小正月のドンドヤキのときに厄落としをするところも多く、十二では大根に厄年の数より一つ少ない切れ目をいれ、それに硬貨をはさんで燃えている火のなかへ投げこんで厄落としをした。