川中島町四ッ屋では希望する三二戸ほどが戸隠講に入っている。かつては六人ぐらいずつ代参していた。戸隠の宿坊は中社の近くにある。昭和四十年(一九六五)ごろまでは聚長が回ってきて、講元や世話人の家に泊まった。このときには講員から集めたお初穂(米)を納めた。今では講元がお初穂料として現金を送っている。すると正月の初めに聚長からお札とおみくじ、さらに作占いのオハンジが、各講員分講元に郵送されてくる。それを世話人はドンドヤキの前までに各講員に配布することになっている。戸隠神社の参詣は五月で、講員のなかで希望する人が集まって出かけている。宿坊の祭壇前で聚長が祈祷(きとう)し、中社に行って神楽を奉納する。それからかならずそばを食べて帰る。