松代町柴の戸隠講

715 ~ 716

松代町柴では、地付きの家のほぼ全戸が戸隠講に入っている。宿坊は中社近くにある。講元が一人いて父親の代から世襲している。講の組織は、柴のなかで近隣の六軒ほどを単位としていくつかの組に分けている。各組のなかから一人ずつ代参をたて、それらの代参が集まって毎年五月七日に戸隠神社に代参する。代参の選出の仕方は組によって異なり、当番制にしていたり、くじで決めたりしている。代参にあたっては組によって異なるが、だいたい一人一〇〇〇円ほど集める。戸隠では聚長の宿坊に泊まり、翌朝神社で神楽を奏上する。代参はそれぞれの組の講員の分のお札を受けてきて帰宅後に配る。かつては聚長が各戸を祈祷して回っていた。その後、各講員が公会堂に集まり、前年代参となった人が当番となって、簡単なごちそうを出すなどして宴会をしたという。