昭和三十八年(一九六三)に長野県仏教会がまとめた『長野県寺院名鑑』によると、長野県下の仏教寺院は一五四二ヵ寺である。宗派別の内訳をみると、禅宗系が七〇八ヵ寺(四六パーセント)でもっとも多く、ついで浄土宗二三四ヵ寺(一五・二パーセント、真言宗二三〇ヵ寺(一五パーセント)、浄土真宗二一〇ヵ寺(一三・六パーセント)、天台宗九五ヵ寺(六・一パーセント)、日蓮宗五九ヵ寺(三・八パーセント)、その他六ヵ寺(〇・三パーセント)の順である。曹洞宗を中心とした禅宗系寺院が半数近くを占め、真宗の寺院数は第四位である。
長野市における宗派別寺院数を『長野県宗教法人名簿』(平成四年三月)でみると、総数三三四ヵ寺のうち、曹洞宗一一三ヵ寺、浄土宗八五ヵ寺、浄土真宗五九ヵ寺、真言宗二九ヵ寺、天台宗二七ヵ寺、日蓮宗三ヵ寺、臨済宗二ヵ寺、その他一四ヵ寺となる。真宗寺院は第三位であり、五九ヵ寺のうち、本願寺派が三六ヵ寺、大谷派が二三ヵ寺である。その他の寺院には、真宗の宗派から離脱して単立の宗教法人となった寺院が若干含まれている。