祭りの総称としての長野びんずる

780 ~ 782

長野びんずるは、神戸まつりと同様に、昭和四十六年(一九七一)に始まった市民祭(市民総和楽の祭り)とよばれる新しい祭りである。祭りの名称には「長野火祭り」「ピンタ祭り」なども候補にあげられたが、善光寺のびんずるさんに由来する祭りの名称が採用された。第一回長野びんずるでは、昭和四十六年の七月三十日から八月十二日までのあいだに長野市内の各地でさまざまなイベントや行事が繰り広げられた。「長野びんずる」というのは、約二週間におこなわれるすべてを総称した祭りの名称である。その主要なものが、長野地区、篠ノ井地区、松代地区で実施されるびんずる踊りである。篠ノ井地区では「合戦祭り」とよんでいる。第一回の主な各地区の祭りはつぎのようなものであった。

  八月一日  飯縄(いいずな)火祭り

  八月七日  自衛隊音楽パレード       (松代地区)

        びんずる踊り          (長野地区)

  八月八日  こども御輿(みこし)       (長野地区)

        NHKのど自慢大会        (松代地区)

        びんずる踊り          (松代地区)

  八月十一日 篠ノ井合戦祭り(こども御輿)  (篠ノ井地区)

  八月十二日 篠ノ井合戦祭り(びんずる踊り) (篠ノ井地区)

        篠ノ井合戦祭り(大花火大会)  (篠ノ井地区)

 第一回長野びんずる(昭和四十六年)から第一九回長野びんずる(平成元年)まで、松代地区、篠ノ井地区では、長野地区に関連する祭りを開催日をずらして実施していたが、ここ数年間では、若穂地区が関連する祭りを実施しているだけである。これは、総称としてのびんずる祭りとしてみると、犀川を境とする長野地区と松代・篠ノ井地区との祭りの分離がみられる。平成九年の第二七回長野びんずるの主な日程は、長野地区では、八月二日(土)にマーチングバンド(午前一〇時三〇分)、こども御輿(午後一時)、五輪・市制百周年記念大パレード(午後三時)、びんずる踊り開始(午後七時)であり、若穂地区では、八月三日(日)にこども御輿(午後六時三〇分)、ふれあい踊り(午後七時三〇分)、宝船(午後八時四五分)が開催された。また、長野びんずるに関連するイベントでは、長野七夕まつり、ニコニコお祝い花火、長野川まつりが開催された。


表2-11 長野びんずるの参加連数と踊り参加人数