市域を越えて

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近郷の人びとの注目を集め、冬支度のための購買意欲をそそるために始められたえびす講煙火大会であったが、近年、長野市域のみならず、他県からの見物人も増えている。「出世花火」の異名をもつ煙火大会だけに、全国の花火師が研究のために見学にくることもある。

 主催者側も、昨今では長野市近郷からの集客のみならず、他県からの見物人も視野にいれてこの煙火大会を企画している。平成三年に打ち上げ場所が現在地に変更されてからは、それが顕著である。たとえば全国新作花火コンテスト、写真コンテスト、アトラクションの企画(以上は平成四年第八七回大会から)、企業からの出資をつのっておこなうその場で景品があたる懸賞などである。

 平成七年の第九〇回から打ち上げの日程をそれまでの十一月二十日から祝日の二十三日に変更したのは、平日だと問題になる市内の交通渋滞を緩和するためであった。だが、このことが結果として長野市内外からやってくる見物人に便宜をあたえることになった。