ニコニコお祝い花火は平成五年(一九九三)から始められた行政主導の花火大会である。長野商工会議所、長野商店会連合会、長野市、長野市観光協会、長野市区長会、長野青年会議所が組織するニコニコお祝い花火組織委員会でこのイベントを主催している。この花火大会を開催するきっかけとなったのは、前述のえびす講煙火の開催準備をしているさいに、「寒いときの花火もよいが、夏の花火も考えられないだろうか」という意見が出たことに始まる。
長野近辺の人びとにとって、えびす講煙火は冬の風物詩として定着している。また、冬空に輝く花火は空気が乾燥していることもあって色が映え、美しさをきわ立たせる。だが、花火というと全国的には夏の風物詩のようにとらえられている。そこで、長野でも夏の花火をという気持ちが主催者側にあらわれるようになった。