解説
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平成10~12年(1998~2000)にかけて稲田南土地区画整理事業に伴う発掘調査が実施されました。そのうち樋爪遺跡の調査は平成10・11年(1998・1999)に実施されています。 検出した遺構は、弥生時代の竪穴住居跡5軒・溝跡・土坑、古墳時代前期の竪穴住居跡4軒・溝跡・土坑、古墳時代中期の竪穴住居跡1軒・溝跡です。 古墳時代前期では二重または三重に巡る「コ」の字状の溝跡を検出しました。性格ははっきりしませんが、溝の内側の範囲から見つかった多数の小穴群と関係する遺構となる可能性があります。 また、古墳時代中期の土坑の一つから、高杯や甕を主体とする土器の破片がまとまって出土しました。これらは土坑の中に投棄されたと考えられ、遺跡内で何らかの祭祀が行われていた可能性が考えられます。
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