解説
|
長明寺は松代町東寺尾に位置し、浄土宗の寺院である。元は千曲市屋代にあったが、文禄年間(1592-1596)には現在地に移ったとされる。開基は中世にこの地を領した地方豪族、寺尾傳左衛門尉である。 長明寺経蔵は、明治中期の建築とされ、境内北方に南面して建っている。3間(約5.5m)四方の土蔵造で、出入口と東西面の窓を花頭窓(かとうまど)とする。出入口上方には唐草の鏝絵(こてえ)を飾る。内部には、六角輪蔵を納める。輪蔵は六角の心柱を礎石の上に据え、6方向に心棒が出て、下から広がるように4段の挿肘木(さしひじき)が出ている。境内景観を引き締める経蔵である。
|