6 亀戸社筆塚并玉垣再建勧化

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文久三年三月、亀戸社筆塚ならびに玉垣再建のための寄付の要請が東都世話人からあった。承諾した者は姓名を記帳し、応分の浄財を寄付する。この者は、毎年三月二五日、天下泰平・五穀成就・家運長久を祈願して神楽(かぐら)を奉納してもらえるのである。亀戸天満宮は房総人に親しまれたらしく、昭和八年発行の「日吉郷土読本」(39)の「房総めぐり」に出ている。この歌詩は、千葉県郷土読本から転載されたものであるが、「潮の香たかき房総の、旅に出でたつ楽しさよ。両国橋をあとにして、先ずは亀戸天満宮」と、房総めぐりの最初に掲げられている。筆塚でも知れるように、学問の祈願所であり、今でも受験シーズンとなると、受験生の合格祈願で賑わうお宮である。