(3) 近代教育の整備時代(明治三十三年―大正五年)

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 この時期は、日清、日露の二大戦役をへて、教育の重要性を認識し、義務教育の年限を四年から六か年に延長したのである。即ち明治三十三年(一九〇〇)の小学校令改正は、尋常小学校の修業年限を四か年とし、従来認められていた三か年を全廃した。そして二年制の高等小学をなるべく尋常小学校に併置して、連絡ある教育を行うことを奨励するとともに、他日、義務教育を六ケ年に延長する準備とした。尚明治三十六年教科書は国定となった。明治四十年(一九〇七)更に小学校令を改正し、義務教育年限を六か年に延長した。従来四か年の高等科の二年を切りはなして、義務年限に入れ、その上に高等科を設け、二年又は三年の修業年限とし、以後この制度は、昭和十六年の国民学校令までつゞいた。