15 義務教育延長

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日露戦争の大勝は、教育の力によるところ大なるものがあるとの認識に立って、明治四一年(一九〇八)四月から、義務教育は六か年に延長された。当時の学校の状況は、次表の通りであった。
学級編成(七学級・二年ハ二組)職員構成(七名)


464542272715202校長兼訓導木島茂雄。訓導 多賀要作 同林太一
          同 大和久半次郎
          同 高吉佐吉郎
          同 岡本のぶ 同武田節子
445135423334239
学年尋1〃2〃3〃4〃5・6高1・2

 明治四二年三月一五日に県下一斉の成績調査が行なわれた。これは、義務教育六か年になってからの学力を調べるためであったと思われる。結果は記録されていないが、調査問題が示されているので一部を記しておく。
  国語科          満点 一〇〇
一、こーごーへいか          一〇
二、ろーどー、てきとー        一〇
三、多量の収穫(仮名付一〇 意義一〇)
四、遠洋漁業(同上)
五、身の安全を保つ(同右)
 右三題平仮名ニテ読方ヲ付シ意義ヲ書カシム
六、さらにかえりみず         一〇
七、つかれし身をばいかにせん     一〇
 右二題話語ニ綴ラシム
  算術科          満点 一〇〇
一、弐円八十銭ノ反物ヲ二割五分ノ利益ヲ得テ売ラン時ハ其ノ売価ヲ何程ニスベキカ    三〇
二、一町二十五間ノ道路ヲ造ルニ弐百九拾七円五十銭ヲ要スル割合ニテ七百参拾五円ニテハ幾町幾間ノ道路ヲ造リ得ルカ           四〇
三、二分ノ一ト三分ノ一ノ差ヲ計算シ尚適宜ノ線ヲ引キ之ヲ図解セシム          三〇
備考、第一、第二ニハ板書シ特別ノ解説ヲ与ヘズ第三ハ口唱シテ之ヲナサシム