味庄・舟木・上野・長柄山・山之郷(市原郡奈良村・金剛地村への飛地を除く)中之台・山根・千代丸・力丸・六地蔵(針ケ谷村への飛地を除く)皿木・国府里の一二か村が合併して上長柄村が設置された。関係諸村から本案に異議ない旨の答申がなされたのが、明治二一年一〇月九日である。
　当村地区村々は、古来長柄郡に属し、往古二宮荘の地であったという。明治六年大区小区分画の際、第七大区三小区に編入され、九年同大区一三小区に編入替された。明治一一年、郡区町村編成法施行の際、味庄・山之郷・舟木・国府里・上野・中之台の六か村、山根・千代丸・力丸の三か村及び長柄山・皿木・六地蔵の三か村は、それぞれ村連合を組成し、一七年戸長役場所轄地域更定の際全地一括して同一戸長役場に属して明治二二年に及んだ。
　この地域は、戸長役場所轄区域も学区も同一区域をなし、且各村とも農村で人情、風俗、生活の状態等も同じで、水利施設の共同関係をもち、合併に適当な条件を具備していた。新村は、長柄郡の上部に位置しているので、その名称を上長柄村とすることに決定した。合併時に於ける村勢は別表の通りである。

　なお、上長柄村は、明治三〇年(一八九七)六月四日、村名を長柄村と改称した。