県農会は、明治三九年(一九〇六)四月一一日、「米麦種子交換奨励金交付規程」(4)と「米麦品種改良奨励委員設置規程」(5)を公布した。これによって、良い品種の交換者に奨励金を交付することと、品種改良と良種普及を図るため、郡に一名の品種改良奨励委員というものをおくことにし、本格的な品種改良にとり組んだ。
長生郡農会では、「長生郡農産物種子交換会」(6)をつくり、毎年九月五日から一〇日迄と、一月一〇日から一五日迄の二回、交換会を開くことを定めている。
以後、郷土でも種子交換が盛んに行なわれるようになり、栽培される品種も次第に統一されていった。