いつ頃からとり始めたか

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表14がそれを示したものであるが、これについても、大正以前については、若い人達には記憶がないものもあるので不正確であると云えよう。しかし、終戦後、配置員の制度が新しくなり、同じ薬でも、新しい配置員がきて、契約をした家庭も多い。それ故、戦後二〇年から三〇年頃に入ったという者が相当多くなっている。
 
表14 いつ頃からか(今とっている者)
水上日吉長柄小計
明治前213
明 治114419
大 正1010828
昭和戦前381627
 〃 戦後253053108
515282185

 
 最後に、富山売薬にはどんな薬名のものがあるかを村瀬薬房のものについて眺めてみよう。この精算書をみると、新しい名まえのものもみえるが、明治以来使われてきたなつかしい名まえも数多くみえる。例えば、セイロ丸、六神丸、救命丸、ケロリン、赤玉はら薬、熊胆丹、実母散などである。これらの薬は、その効用も大きく、安心して使うことができるためであろう。配置薬品名は表一五の通りである。
 

表15