四 上野・山之郷地域の東上水道への加入 4 Joining with Tojo water supply for the Ueno and Yamanogo areas

660 ~ 661 / 756ページ
 上野、山之郷地帯は、畑地帯であり生活用水の問題は、追分、皿木部落と大差ない状況にあった。この地域の人々も水道計画を夢見ていたのである。昭和三二年東洋高圧茂原工場が茂原市東郷地先に建設された。その工業用水は、茂原市奈良地先から取水し、三五〇粍の送水管により九粁の距離を送水されている。これを東上水道と呼んでいるが、この送水管は、上野、山之郷東部地域のほぼ中央を走る県道誉田、長富線の沿線ぞいに埋設されたので両部落の関係者と東圧側とは相互の協力関係が発生していたのである。これにより、岡本郁朗、矢部政一、蒔田興一、白井義雄の諸氏は発起人となり、部落民と相謀り、水道布設計画を樹てた。このとき幸運にも農村の発展策としての新農村特別事業としてこの事業が昭和三二年県の承認するところとなった。そこで、昭和三二年一二月一五月、工事を着工、総工費二、二〇〇、〇〇〇円をもって、昭和三三年二月二五日完工したのである。
 旧長柄地区水道の発展は以上の如くであるが、町は、昭和三三年度から簡易水道を経営するため特別会計を設けた。「上野、山之郷地域簡易水道」「追分、皿木地域簡易水道」「日吉地域簡易水道」の三つである。昭和三六年四月一日追分皿木簡易水道を解散し、茂原市上水道へ入り、日吉地域簡易水道も、昭和四二年三月一日長柄町が町の全域を茂原市の上水道加入区域とすることに決定したため茂原市上水道へ加入することになった。そこで、町営の簡易水道は現在東上水道のみである。この地域も遂年人口が僅かながら増加の傾向にあるので長期的視野にたった水道運営を検討しなければならない。
 
東上水道の概要
   区分
給水区域
布設時の
給水戸数
給水人口現在の
給水戸数
給水人口給  水  方  法
上   野
山之郷東部
一四
三八
五二
八一
二一九
三〇〇
三四
七七
一七一
三八四
三井東圧配水タンクより受給し、圧送ポンプによる(圧送方式)
圧送タンクは二基ある
送水本管は石綿管(五〇粍)一、二〇〇米、
塩ビ管(四〇粍)四、〇〇〇米、同(二五粍)四、〇〇〇米。
中 野 台
船   木


一二一
三五
一五
六〇五