昭和三〇年(一九五五)、日吉・長柄・水上三村の合併をみたが、精神的に町民意識を高め、心の交流を深めたものの一つが、有線放送事業であろう。有線放送は、本来、町行政の浸透を図るための広報、連絡活動の施設であるが、この放送を通じて、地域開発や農林業の振興、生活文化の向上にも大きな役割を果してきた。一方、一般庶民には縁のないものと考えられていた電話施設が取付けられ、これによって各戸毎に電話通信が可能となり、住民の生活を近代化するとともに、心の交流を深める上に大きな役割を果している。次に、その生い立ちと現状について記してみよう。