江戸幕府の開幕

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関ヶ原の大勝によって、天下の政権は豊臣氏から徳川氏に移った。
 徳川家康は戦勝をうるや、時をうつさず大坂城に入った。時に僅か八歳で戦争にも参加しなかった豊臣秀頼の封地を摂津、河内、和泉の三か国六五万石に制限し(豊臣氏の所領は二〇〇万石といわれていた。)豊臣氏が直轄地としていた要地、例えば佐渡金山、木曽の山林等はすべて家康の直領に収め、ついで諸大名の領土の没収、授封、加増、転封を断行した。
 こうして慶長八年(一六〇三)には家康は右大臣に進み、征夷大将軍に任ぜられ、江戸に幕府を開いて名実共に天下に号令することとなり、以後明治維新に至るまでおおよそ二六〇余年間の幕府政治の基をつくった。