初代  千村平右衛門良重 幼名三郎太郎

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 信濃国に生まれ、始め木曽義昌、義利に属し、慶長五年東国に在った。同年七月下野国小山の家康本陣で家康に御目見する。同年八月木曽に入り西軍を討つ命を受ける。同六年関ケ原の軍功に依り一族が美濃国にて高一万六二〇〇石余を拝領、自身は四四〇〇石余を領地とする。
 同一九年大坂冬の陣に信濃国浪合の関所を守り、同国太田切の番所、妻籠の番所へもおもむき下知す。悴、十三郎は大坂へ出陣する。元和元年大坂再陣の節は悴、十三郎と共に参陣する。寛永七年九月二二日没す。享年六五歳。