知行主別 村の大きさ

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村高を知行主別(苗木領、岩村領、木曽衆領の三知行主別)に、その石高を大きさによって、村数をあげると、Ⅰ-33表のようである。

Ⅰ-33 岩村・苗木・木曽衆領内村高規模別村数(慶長六年美濃一国郷牒)

 苗木領、岩村領、木曽衆領の三つを比較すると、一〇〇石以下の村は苗木領で二四か村で、領内の約半分の村々が入る。もっとも瀬戸村のように一〇〇石以下でも領内では、有力な庄屋がまとめていた村もある。
 岩村領では、一〇〇石以下は二か村で八%(恵那郡内のみの表であり、土岐郡内の同領は大きい村ばかりであるからこの割合は更に下る)である。
 一〇〇石以下の村は、木曽衆領では一か村あるが、これは寺河戸村[瑞浪市]の同領分のみで「寺河戸内」として記載されているから、一〇〇石以下の村には入らない。以上のように苗木、岩村、木曽衆の三か領では、苗木領に小規模村がもっとも多く、木曽衆領には一〇〇石以下の村はない。
 次にⅠ-33表が示すように、六〇一石以上の村については、苗木領内五か村、岩村領内一一か村、木曽衆領内一一か村となる。